水道水や野菜の放射線基準値を理解して現状を再認識してみましょう

水道水や野菜・魚・牛乳などから大量の放射性物質が検出され、様々な場所で放射能汚染の不安がありますが、その放射線量の基準値が原発事故以降に変更されていたのはご存知でしょうか?

野菜や水道水・魚などで放射線基準値以下なので「ただちに健康に影響はない」と言う言葉は最近良く聞くことでしょう。
その放射線基準値というものが、かなり曖昧で都合の良いように変えられてしまったなぁといった感じは否めません。

放射線基準値というのは、通常時における基準値と非常時における基準値と2つあります。
非常時における基準値と言うのが、現在良く聞く暫定基準値と言うものです。
これは、野菜や飲料水などが全て放射能汚染されてしまい、もう食べるものが無い飢餓状態のことを指しています。

それでは、水道水の放射線基準値を見てみましょう。
日本の水道水の放射線基準値(3/17まで)
ヨウ素 10 Bq/L(ベクレル)
セシウム 10 Bq/L
日本の水道水の放射線暫定基準値(3/17以降)
ヨウ素 300 Bq/L(ベクレル) 乳児 100Bq/L
セシウム 200 Bq/L
なんとまぁ、30倍、乳児でも10倍に変更されています。
関東や東京でも水道水から放射性物質が基準値を上回った時期がありました。千葉・茨城では成人でも摂取制限がかけられた地域もありましたが、その時の値は公表されていません。
ですが、暫定基準値以上だった事は分かるでしょう。

次に野菜・食品に関しての基準値を見ていきましょう。
日本の野菜や食品の放射線基準値(3/17まで)
基本的にはICRP(国際防護委員会)の基準に沿う形でした。
370ベクレル/kg以上のものは、輸入禁止
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1108-2.html
日本野菜や食品の放射線暫定基準値(3/17以降)
ヨウ素
牛乳・乳製品 300 Bq/kg
野菜類 (根菜、芋類を除く)2,000 Bq/kg
魚介類 2,000 Bq/kg(基準値がなかった為4月5日に設定)
セシウム
牛乳・乳製品 200 Bq/kg
野菜類  500 Bq/kg
穀類  500 Bq/kg
肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg
かなり適当な感じにまとまっていますが、以前の輸入禁止にしていた食品が全て安全な食品となってしまう位に基準値が引き上げられているのが分かります。

こうして他に安全な野菜・食品・水があるにも関わらず基準値を引き上げてしまった事は、今後様々な部分で影響を及ぼすでしょう。

ドイツの放射能防護学会が日本人向けに放射線量について提言しています。
http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf
内容は、幼児は4ベクレル/キロ、成人は8ベクレル/キロ以上の野菜や食品を食べないようにとの内容になっています。

この様に、政府の言う事を真に受けるのではなく、しっかりと自分の意思で選択する事が求められているのが現状というしかありませんね。